おひな様の頃に思い出すこと
知り合いのギャラリーに小さなウサギのおひな様が飾ってありました。
おひな様はお飾りする期間は節分を過ぎてからなので、ほんの少しです。
お人形の中ではやはり特別な存在感があります。
今年も我が家では・・・。
おひな様と言えば、毎年恒例となり展示される「 三井家のお雛様 」も有名で
華麗なお雛様やお道具類が三井記念美術館で開催されています。
千葉・勝浦のお寺さんでの階段を利用したひな飾りも華やかです。
心に残っているのは、十年ほど前 友人と奈良東大寺二月堂のお水取りを見学させて頂いた旅で出会ったおひな様です。
法華寺は格式の高い門跡寺で土塀には、五本の横筋が施され、
かっては皇族や貴族しか住職になれなかったそうです。
幼い頃からこの尼寺に入った高貴な子供達が寂しくないように、
たくさんのお人形が持ち込まれ、遊ばれたそうです。御所人形。
たくさんのお雛様(古代雛)と一緒にお人形や玩具が飾られてありました。
何だかしんみりとお雛様のお顔やお道具を拝見しました。
この時の旅の締めくくりは、奈良から大阪方面に移動して、
藤井寺市の個人のお宅を訪ねました。 佐藤禎三さん宅です。
ちょうど三月三日、お雛様でした。
(2枚の写真を繋ぎ合わせているので変です)
(門に立て掛けてあった看板)
佐藤さんは、古美術収集家、茶人、粋人など色々と知られている方です。
お雛様の時期には、ご自宅を解放してくださいます。
門を入ると別世界に入り込んだような不思議な雰囲気に包まれます。
日本家屋の中は、いろいろな時代のお雛様、親王雛、有職雛、木雛、土雛、
木目込み雛、流し雛、などなど。お道具もいろいろ。
段飾りもあれば、座卓の上に、飾り棚、鴨居にも、壁、お庭の石の上、
池に舟を浮かべその中にも・・・。
古いもの、現代のもの、あらゆる所に命を吹き込まれたようにいます。
季節の桃、椿、菜花などの花々も飾られています。
お二階も開放してくださって、ここも見事な雛ワールドです。
今年も3月1日 〜4日まで。藤井寺駅から5、6分のお宅です。
佐藤さん宅のこれらの写真は、10数年前に伺った時に撮ったものです。