Hellこんにちは。わたしTime

いえ時間が好き。他愛のない日常とアート作家生活。

鯉のぼり

今日五月五日は端午の節句です。

例年でしたら、たくさんの鯉のぼりが大空のもと、元気に泳いでいます。

風にない日には、立てたポールにションボリともたれ掛かって寂しそうです。

 

先日、ガラス作家の友人が作ったガラスの鯉のぼりのお皿があった事を

思い出しました。

その友人は2年前に病で亡くなりました。

リビングにそのお皿を掛けて、彼女のことを思い出しています。

 

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思慮深く、思いやりのある優しい方でした。

作品の搬入の日などには、必ずひょっこり顔を見せて手伝ってくれます。

そして必ず、「開催中、見に来られないから今見せてもらおうと思って」。

彼女の声が聞こえます。

 

鯉のぼりでもう一つ思い出すこと。

それは佐野洋子さんのエッセイです。

題名は覚えていません。手持ちの文庫本の中には載っていませんでした。

どこかで見たのでしょう。

洋子さんがお子さんを連れて、友人の染色家を訪ねた時のことです。

ちょうど、端午の節句の頃で、友人は魚の形をした大きな布を用意してくれていました。

それぞれの子供たちは、思い思いの色を勢いよくのせています。

洋子さんと友人は、美大を出ているので立派な鯉のぼりを作ろうと頑張ったそうです。

鯉のぼりが出来、庭の物干しの竿に吊るしたら、

子供たちのはメタクタに色を塗られたものでそれが空に踊っている様は壮観だったらしいのです。キラキラと青い空によくあったそうです。

鯉のぼりの彩色は、子供にやらせるといいという内容でした。

 

今日はお天気も良くなく、家の中で静かにしていました。

 

 

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追加です。

端午の節句も終わり、ちょっと寂しくなり

友人の他の作品も載せて見たくなりました。

羽根をつけた天使のガラスのレリーフです。

作り方を口頭で教わったのですが、うるおぼえです。

なんでも、粘土に原画を刻み、型をとってガラスの液を流し込む?

彩色は?

その後、炉で焼く?

よく伺っておけば良かったのですが。

設備がないので私には無理ですが、せめて作業過程を知っておけば理解できたのにと

悔やまれます。