描きたくて・・・。塔本シスコ展
世田谷美術館へ出かけました。
緑豊かな砧公園の中にあり気持ち良い風が吹いていました。
学生さんたちのランニング姿や子供たちの声も響いていました。
今回の展覧会は、塔本シスコさんの作品です。
会場に入った途端、わぁ〜と、すごい勢いの空気が動いていました。
そして、ツーツッと吸い寄せられるように絵の前に連れて行かれる感じがします。
でも、焦点になるのは作品は1つでなく大作がいっぱい。
会場の中で踵をくるくると回転させてしまいます。
ナイーブアートという分野に入るそうです。
アートとナイーブアートの違いは見るとすぐわかります。
兎も角、引き付ける力が半端じゃない。
上手とは言えないけれども、画面の隅から隅まで真面目に花や犬、猫、家が描かれて
あります。
人物も画面を回して上向き、下向き、横向きなど色々。
50歳を過ぎてからただ絵を描きたいから、描いて、描いて・・・。
子供の頃の思い出や心の中のこと、身の回りのことを描きたくて。
画面の構成が、遠近法が、デッサンがなんて理屈をこねないで、
ただ好きだからニコニコとしながら描かれた作品には、ぎくっとします。
美輪明宏さんを描いた絵もいっぱい。
ダンボールに描かれてたのもいっぱい。
大きな絵もダンボール紙に描かいたのがいっぱいあります。
中途半端に遠近法や構図などを気にしながら描いている私は、何だろうと思います。
子供の絵が時々、地下道や公民館の入り口など展示されているとやはり引き寄せられます。
発想もすごいのがあります。
ちょっとでもその一部分でも頂けたらと思うのですが、
これは子供の心のエネルギーの賜物なんでしょう。
シスコさんのエネルギーを頂き、勇んで家に帰って来たのですが、
描きたくて、描きたくてという気持ちにはなかなかなりません。